まねきね娘blog

冷蔵庫が壊れたのでそのまま生きる

洗濯機を持たない新生活

「新居の近くにコインランドリーがある場合、洗濯機はいらない」

 

アパートの下見のときには確かにあったのだ、玄関のすぐ隣になかなか感じのよさそうな洗濯機が。入居してみたら消えていたんだけど。多分、管理会社が前の住人の残していったものを一掃してくれたんだと思う。そんなわけで、初めての一人暮らしを洗濯機なしで迎えることとなった梅雨。

 

始めは洗面器に水を張って粉洗剤をパラパラふりかけてかき混ぜ、一晩漬け置き洗いしていた。3.0kgの洗濯物を洗う場合の洗剤量はあの青いやつ1カップ分だが、手洗いの場合は洗面器いっぱいの水に対して3gの洗剤で良いと、洗剤の箱に書かれていた。3gがどれほどなのか分からない私は、適当に3つまみほどをパセリのごとくふりかけ、パン生地を寝かせるかのごとくハンカチを被せた後、就寝する日々を送っていた。

 

しかし次の日の朝はやや面倒だった。サツキとメイみたいに足で揉み洗いしたかったが、現代っ子には少々ハードルが高く感じられたため、手でこねくり回す。汚れなのか色落ちしたのか茶ばんだ水が、流せども流せどもすすぎきれない。洗剤のいい香りがなくならない。おまけに服を搾るのも一苦労、いい香りのするふやけた指の皮膚が突っ張って切れそう。冬なんて絶対にやりたくない。早くなんとか対策せねば...

 

気付いたらアパートの向かい側に真新しいコインランドリーができていた。マイナスイオンで汚れを浮かせ(?)お湯で洗い流す洗剤自動投入の超ハイテク洗濯機、降臨。一回300円と良心的価格なので、毎回拝ませていただいている。デメリットは、買った粉洗剤が数グラムしか使っていないのに不要物となってしまったことと、洗濯物が少ししかないときに少しだけ困ること。

 

手洗いするのが面倒だった私はいつしか、洗濯物が最小限になるようにと進化していたのだ。そんなわけで、洗濯一回分の洗い物が溜まるまでにだいぶ期間が空く。しかし下着類をそれぞれ2枚ずつしか持っていないので、着替えるごとに洗う必要がある。仕方がないので、これは手洗いした。しばらく桶でお湯に漬けて汚れを浮かせ、手洗い用無添加無香料固形石鹸をぶち込んでこねくり回し、何回かゆすいで絞りそこら辺に掛けておけば、半日で乾く。これが最も気軽に簡単に短時間でできる。3年間も試行錯誤し、やっとこの方法に落ち着いた。

 

なぜ下着がこんなにも少ないのかと言うと、下着が3枚以上あると自前のサボり癖が発動してしまうからだ。思い出したくもない失敗をしたのは一度や二度ではない。

 

なぜあり余る粉洗剤ではなく手洗い用無添加無香料固形石鹸なのかというと、私が香りに敏感なタチだからだ。石鹸で落ちない汚れは洗剤でも落ちないだろう、たぶん。